悪徳業者に騙されないため施工業者の実態を知ろ う!

庭を作ろうと決めた時、工事は施工業者に発注することになります。

家を新築する場合は、建物と同時にハウスメーカーに工事を依頼する方がほとんどです。また、「新たに庭を作りたいけどどこに頼んでいいのかわからない」という場合は、チラシやホームページで造園業者やエクステリア施工店を探して訪ねることになります。ここで気をつけなければならないことは、施工業者の言いなりにならないことです。施工業者の言いなりにならないよう、施工業者の実態について知っておく必要があります。

ハウスメーカーの実態(ハウスメーカーに頼んではいけない理由)

ハウスメーカーの営業マンは庭つくりのプロではない

ハウスメーカーの営業マンは、庭つくりのプロだと思っていませんか?

素人は、彼らのことを「庭つくりのプロである」と思い込んでしまいます。しかし、彼らは庭の知識は全くと言っていいほどありません。別に庭の知識なんて必要ないのです。プロだと思われていればいいのです。

彼ら営業マンは、家や庭を売ることのプロであり、いかに早く契約を取るかが仕事なのです。

家の契約を取りたいがために、それに付随する庭のプランを適当に提案し、いかにもそれがいいように言葉巧みに説明します。あなたは家のことで頭が一杯なので、庭のことはよくわからないから「おまかせします」となってしまいます。これが一番悪いパターンです。営業マンはあなたのためを思って提案しているのではなく、自分の成績を優先しているのです。

「契約さえ取れればこちらのもの、後は工事担当に任せればいい」こんな営業マンが多いのです。こんな営業マンにつられて簡単に契約しないために、提案されたプランや見積もりをじっくり検討する必要があります。

ハウスメーカーの実態

あなたはどのようにしてハウスメーカーを選びますか?

テレビコマーシャルでよく見る○○ホームや○○○○ハウス、広告で見る○○工務店というように、ブランドで選んでしまうのでないでしょうか。それでは、本当にメディアの露出度の高い業者のほうがいいのでしょうか。

TVコマーシャルを利用しているハウスメーカーは何社もあります。まずこれについて考えてみましょう。

ゴールデンタイムに流すCMの値段が1回あたり数百万円、それにタレントのギャラが数千万円、制作費が数千万円とTVコマーシャルだけで莫大な費用がかかっています。他にも、新聞紙面広告や新聞チラシ、雑誌広告や看板広告などいったい広告宣伝費だけでいくらかかっているのか検討もつかないぐらいです。

その他に、ほとんどのハウスメーカーは、住宅展示場(モデルハウス)にて集客しています。この展示場にも多額の借地料や管理費がかかっています。またそのモデルハウスの建物は、ほとんどが3年毎に建て替えられています。その費用も相当なものです。

また、大手ハウスメーカーの本社や支店は、ほとんどが都心の一等地にあります。家賃もさることながら、工事担当者は車を使います。したがって駐車場の料金だけでも莫大な金額です。他に、社内には役員、総務、経理、営業、設計、工事担当など多くの社員がいます。彼らは、当然給料をもらっています。

これらの莫大な経費は、請け負った工事の利益から払っているのです。言い換えれば工事代金に上乗せされているのです。

では実際の工事はどうでしょうか?

ほとんどのハウスメーカーは、下請け業者に工事を依頼します。(今は下請けとは言わず協力業者という言い方をします)当然、下請け業者も経費がかかるので利益を出す必要があります。また、多くの下請け業者は、次の下請け業者に工事を依頼します。これらは、「2次下請け」や「孫請け」と言われています。つまり、実際に工事をするのは、この孫請けの会社なのです。孫請け業者も当然利益を出さなくてはいけません。つまり、一つの工事に関わった会社が得る利益は、全て工事代金に含まれているのです。そうです、あなたが払うことになるのです。

逆に、営業マンが自分の成績をあげたいが為に安く工事契約した場合、このハウスメーカーは、自社で大幅に利益を取り、下請け業者に委託します。また、この下請け業者も利益を取って孫請けに発注します。すると孫請けは少ない予算から利益を出す為に手抜き工事をせざるを得なくなるのです。

これが、ハウスメーカーの実態であり工事金額が高い理由です。

造園・外構業者の実態

造園・外構業者はハウスメーカーの下請け

高度成長期の住宅建設ラッシュよりハウスメーカーが出現しました。

ほとんどの造園・外構業者はハウスメーカーの下請けをすることで潤っていました。

しかし近年の不景気や少子化の影響で住宅の着工件数は年々減少しています。そのためハウスメーカーは、ブランドの維持や生き残りをかけ受注合戦で大変な思いをしています。当然ハウスメーカーは下請け業者に対し「品質の向上」「施工管理の向上」「価格の削減」を要求してきます。下請けである造園・外構業者はハウスメーカーに切られまいとこれらの要求を飲むしかないのです。また、造園・外構業者は今まで営業活動をしなくても仕事がまわってきていましたので営業能力がありません。工事が減少している現状で仕事を回してくれるハウスメーカーにしがみつくしかないのです。

未だに減らない悪徳業者

テレビや新聞で”悪徳リホーム業者”が話題となりましたが、建設業界に関わらずどの業界にも悪徳業者は存在するものです。残念ながら造園・外構業者の中にも存在します。

  • いい加減案な見積りを出してくる業者

あなたが適正な工事金額を知らないことをいいことに法外な金額を見積りに載せて来る業者が多くあります。中にはハウスメーカーで儲からない部分をあなたから取ろうと高い金額の見積りを出してくる業者も多くあります。業者が見積もりを出してきたら、じっくり検討する必要があります。

  • 無用な工事を押し付けてくる業者

あなたが必要と感じていない工事を、「この部分はこうした方がいいですよ」などと言い無用な工事を押し付けて来る業者もいます。これも工事代金を釣り上げるためにやっていることで、決してあなたの為を思って言っているわけではないのです。またある材料を強引に押し付けてくる場合もあります。このような場合は、工事業者が在庫を処分したいばかりに提案してくるのです。これもあなた為を思って言っているわけではなく自社の利益だけを考えて提案してきているのです。このような提案に乗らないためにも、自分の意志をはっきり伝える必要があります。

  • 手抜き工事を行う業者

未だに手抜きをする業者が減りません。すべての職人さんがそうではありませんが、多くの職人さんは施工業者から安い金額で工事を請け負っています。したがって利益を出すために手抜き工事をしてしまうのです。例えば、ブロック積みの場合基礎の部分の砕石やコンクリートの厚みを減らしたり鉄筋の量を減らしたりすることで、材料代や手間代を浮かすことが出来るのです。

あなたを含め多くの施主さんは庭の構造物に関しての基準は知らないでしょうし、まして検査があるわけでもないので知るよしもないのです。したがって工事の途中を見ても手抜きをしているかどうかもわからないのです。手抜き工事を見分けるためには、工事契約する前に、設計図面と構造物の仕様や基準を確認する必要があります。これらは、施工業者から提出されているはずです。もしも無っかたら、必ず請求して下さい。そして、実際その通リに施工されているか、自分の目で確認するのが良いでしょう。

庭工事の適正な金額は素人には不明瞭です。また、工事金額自体が高額であり工事の中身よくわからないため、悪徳業者には美味しい業界なのです。悪徳業者に騙されないようにするには自分がどうしたいのかをはっきりしておく必要があります。